春と花の女神フローラ・カメオブローチ 銀座アンティーク・アイ

立体的な浮き上がるような彫りのカメオ

• 商品番号 /C4040W
• 年 代 / 19世紀後期頃
• 国 名 / イタリア
• サ イ ズ / 縦：50.9m　横：43.7mm　厚さ：16.8mm
• 素 材 /  サルドニア貝、金

見事というしか無い程に貝の凹凸や形を生かし彫り上げれられています。頭部には薔薇の花や百合などが、まさに春が来たように咲き誇っています。私も数多くのフローラのカメオを扱ってきましたが、その中でも大変優れた彫りによる生き生きとした生命感にあふれたカメオと呼べる作品です。

薔薇を始めとする花々は花弁の一枚一枚まで丁寧に彫られ、花を上から覗くと、見えない所まで彫り込まれていることが解ります。また、右上や左下に位置する葉は下地の茶色を透かすことにより陰影を出し、葉の脈やぎざぎざとした形状まで見事に彫り込んでいます。豊かな花々を引き立てるように周囲はふんわりとした巻き毛が一本一本繊細に彫られています。首筋や肩に流れる髪の毛は背景の肌とは段差があり、はっきりと浮かび上がっています。

頭部の細密な彫りと対比的に顔や首、肩などの肌は滑らかであり、女性特有の頬の柔らかみが伝わってくるようです。頬や鼻筋、顎などに微妙に厚さをあり、背景の茶色とはっきりと層が分かれているため、立体感が出ているのでしょう。

背景はチョコ色のサルドニア貝で女神の白とのコントラスがはっきりとしています。状態も良好で欠け、擦れなどもありません。

フレームは連続した金の粒と金線と粒の連続模様になっており、さらにその外周に金綱模様があります。彫りとの相性の良いフレームで、カメオの美しさをより引き立ててくれています。針と受けも金で出来ており、受けは当時のストッパーが付いた物になっており、安心してご利用いただけます。

大きさも縦が約5cmと最も使い易い大きさです。胸元の中央でも襟元でもどちらでも自然と収まります。

細やかで優れた彫りとバランスのが良い構図、サイズの逸品カメオです。