豊かな収獲を祝う子供姿のバッカス祭
- 商品番号 /C4029W
- 年 代 / 19世紀後期頃
- 国 名 / イタリア
- サ イ ズ / 縦:52.3mm 横:61.4mm 厚さ:10.5mm(針を除いて)
- 素 材 / サルドニア貝、ゴールドプレート枠
ふくよかな赤子のような姿の子供たちが三人で葡萄の収穫を祝っているようです。恐らくバッカスを子供の姿で表しているのでしょう。
中央にはワイン樽に腰かけたバッカス。その右肩には大きな葡萄があります。まるまるとした実が立体的で後ろには葉があります。その左隣には膝をついて葡萄を頬張る後ろ姿の幼子、右側には左手にテュルソスと呼ばれる杖を持った子供が右手を上げ立っています。テュルソスはバッカスが持ち繁栄と繁殖、快楽をもたらすとされました。
どの子たちもふっくらとした体をしており、肉の柔らかさが伝わって来るようです。動きに躍動感があり、今にでもカメオの中から飛び出し三人が歌いながら動き出しそうです。貝の白い層もしっかりと厚みがあり、指で上をなぞると凹凸を感じられます。
バッカス(ディオニソス)はギリシャ・ローマ神話のお酒(ワイン)と豊穣の神であり、古代にはバッカス祭が各地で祝われていました。このカメオはそうした収穫と豊穣の祭りを子供の姿で表現した物でしょう。
19世紀のカメオならではの技術の高さにより祭りの場面を自然な動きと立体感で表現しています。
フレームはヴィクトリアン時代らしい膨らみのあるゴールドプレートのものが合わしてあります。留め具はストッパーの付いた現代の物に交換されており、安心してご使用いただけます。
愛らしい動きのある子供たちの姿は、実際に身に着けても楽しく、また、普段使用しない時には額に入れて飾るのもお勧めです。